カカがレアル・マドリードへ移籍
レアル・マドリーへの移籍が正式に発表されたカカは、早速、ブラジル代表の合宿先である同国のレシフェで緊急記者会見を行い、新たな挑戦への意欲を語った。
「レアル・マドリーは僕にとって重要な挑戦だ。このクラブが再び、スペイン、そしてヨーロッパにおける主役に戻れるよう、多くのタイトルを獲得したいと思う」
ブラジル代表は、10日に2010年ワールドカップ・南アフリカ大会南米予選のパラグアイ戦、その後はコンフェデレーションズカップを控えているが、カカは代表に集中するため、レアル・マドリーへの移籍合意が早く発表されてほしいと思っていたとの胸の内を明かした。
「(レアル・マドリーとミランの)合意がもっと早く発表されたらいいなと思っていた。ブラジル代表とともにいる時は、常に100%代表に集中しているとはいえ、僕にとっては、ようやく発表されてホッとしたというのが率直な気持ちだ」
さらに同選手は、移籍の理由について、金銭が目的ではなく、オファーされたプロジェクトが魅力的なものであったことが決め手となったことを強調した。
「レアル・マドリーからのオファーは高く評価できるものだった。僕のキャリアを成長させることができるプロジェクトだと感じたんだ。レアル・マドリーに移籍するのは、お金が目的ではない。お金だけならほかのクラブからのオファーもあったからね。もちろん、ミランを去るとしたら、レアル・マドリーでプレーするときだけだと考えていたのも事実だ」
同時にカカは、自身の移籍により、ミランに大きな利益がもたらされるメリットについても言及した。
「ミランは財政問題に直面しているし、その上、僕のキャリアにプラスになるなら、これはパーフェクトな選択だ。ミランが僕を手放さなければならなかったことは理解できる。(移籍金の)6500万ユーロ(約89億円)というのは途方もない金額だからね」
カカはまた、古巣のミラン、そしてサポーターへの感謝の気持ちを伝えることも忘れなかった。
「ミランには感謝の気持ちを伝えたい。僕を国際的に知名度のある選手に育ててくれた。チームは、僕にヨーロッパで一流選手になる機会を与えてくれたんだ。僕は多くの友人に見送られて、こうして正面玄関から堂々とミランを出て行けることを満足に思う。僕にとっては、ミランのティフォージ(ファン)が今までしてくれたことは、大きな感動として残っている」
一方、移籍に際し、ミランでのチームメートで、レアル・マドリーでもプレーしていたデイビッド・ベッカムをはじめ、多くのレアル・マドリー関係者に意見を求めていたことも明かした。
「ベッカムはもちろん、レアル・マドリーにかかわる多くの選手と話をしたよ。そのすべての人たちが『レアル・マドリーは素晴らしいクラブだ』と口々に言い、すべての人たちが、『僕の選手としてのキャリアに必ずプラスになる』とアドバイスしてくれた」
最後にカカは、新しいチームメートとなるレアル・マドリーの選手たちへの賞賛の言葉を口にした後で、「レアル・マドリーでは、ジダンのつけていた背番号5番をつけるのかと」の問いに答えた。
「カシージャスやラウルは偉大な選手だ。彼らとともに大きな仕事を成し遂げることができると思う。背番号は何番になるかは分からない。ジダンは偉大な選手だし、彼の背番号5という番号には、大きな敬意を持っている。ジダンのことは本当に尊敬しているが、まずは、今何番が空いているのかを見てみないとね」
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